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よりそうeネット

食いしんぼレシピ

味噌好き、ここに極まる おかあさんの夏カレー

秋田県大館市 「野菜たっぷりキーマカレー」「水キムチ」

おいしい、手軽、栄養のバランスもいい。いいことづくめのカレー。
食欲がないときでも不思議においしく食べられて元気が出る。10人集まれば10の味があるといわれるほどです。
秋田県大館市にお住まいの「味噌愛」にあふれたおかあさん、小山明子さんに発酵食品・味噌を使ったおいしいカレーを教わりに出かけました。

キーマカレー。味噌はあくまで隠し味。食べているとその存在には気づきませんが、後味に“ほんのり”舌なじみの良い“味噌の仕事ぶり”を感じます。

キーマカレー。味噌はあくまで隠し味。食べているとその存在には気づきませんが、後味に“ほんのり”舌なじみの良い“味噌の仕事ぶり”を感じます。

「発酵食品」といえば、味噌や醤油、日本酒、納豆など、日本では昔から馴染みの深いもの。発酵が食材のうま味を増し、保存性を高めることはかねてから知られていますが、近年では腸内環境を整える効果も注目されています。味噌をはじめとした発酵食品は上手に体に取り入れることを心がけたいですね。
「日本の発酵食品を代表する味噌の魅力を広めたい」という小山明子さんは、大館市で3人の男の子を育てるおかあさん。また、「一杯の味噌汁プロジェクト」という食育を目的とした母親のメッセージを投げ掛け、精力的に活動を展開しています。このプロジェクトは「子どもに食の尊さを伝える」ことを目的としたもの。立ち上げの経緯を小山さんは次のように話します。

サラダ感覚で食べられる程よい酸味。プクプクッと小さな泡が出てきたら発酵してきたサイン。ちょくちょく開けてせっせといただきましょう。「水キムチ」は、食欲を刺激し夏バテや熱中症対策にも役立つパワーフードです。

サラダ感覚で食べられる程よい酸味。プクプクッと小さな泡が出てきたら発酵してきたサイン。ちょくちょく開けてせっせといただきましょう。「水キムチ」は、食欲を刺激し夏バテや熱中症対策にも役立つパワーフードです。
※発酵がすすむと密閉容器の中が膨張するので蓋が飛ぶことがあります。ご注意ください。

「きっかけは東日本大震災。ここ秋田も激しい揺れに見舞われ、生活物資の入手が困難になりました。そしてテレビには連日、心が痛くなるような被災状況が映し出される。そんなときふと“仮に大人がいないとき、子どもたちはこの緊急事態にどう立ち向かうのだろう”と不安になったんです」。
小山さんは、さまざまに思いを巡らせるなか、やがて「自分の食べる物を自らの手で作り出す力があれば、何があってもきっと大丈夫」と確信を得たといいます。「命の源は食事。生き抜くために食の力を理解し、自ら調理できるようになってほしい」。その指針としてプロジェクトでは“18歳までに一人でご飯を炊き、味噌汁を作れるようになること”を掲げました。味噌汁は家庭の味を端的に示すもの。おかあさんが作った愛情たっぷりの味噌汁の尊さを伝え、最終的に大館や秋田県の全ての子どもたちが味噌汁を作れるようになることが目標です。

「生まれ変わったら味噌になりたい!」。大好きな味噌の食品としての良さ、うま味や栄養を知ってもらい、たくさんの人に味噌を食べて元気になってほしい。子どもたちの平和で幸せな「いただきます」を聞くだけで笑顔になります。

「生まれ変わったら味噌になりたい!」。大好きな味噌の食品としての良さ、うま味や栄養を知ってもらい、たくさんの人に味噌を食べて元気になってほしい。子どもたちの平和で幸せな「いただきます」を聞くだけで笑顔になります。

味噌汁を活動の中心に据えたことで、次第に味噌そのものの魅力にもはまっていったという小山さん。現在はみそソムリエとして、各地の味噌醸造所とネットワークを築き「味噌の広報担当」としても発信を続けています。「発酵食品としての優秀さはもちろんですが、1600年も昔から今に至るまで脈々と受け継がれている。これってすごいことだと思いませんか?」。
今回はそんな味噌を使ったキーマカレーを作ります。ひき肉と大館で採れた野菜をたっぷりと使ってカレー粉を少々。味噌をベースにみりんや醤油など和の調味料を使うことで、ぐっと親しみやすい風味になります。たっぷりの野菜を意識せずに取ることができるのもこのカレーのうれしいところ。今回はパプリカを使いましたが、ナスやズッキーニといった夏野菜とも相性がいいので、ぜひ試してみましょう。

そしてもうひと品は「水キムチ」。こちらはお隣り韓国の発酵食品です。キムチというと辛いものと思われがちですが、これにはまったく辛味を使いません。ひと口いただくと爽やかな酸味がスーッと体に広がっていくよう。「漬け汁に乳酸菌が豊富なので、ぜひ汁ごと味わってみてくださいね」。日が経ち発酵がすすむとさらにまろやかな酸味と野菜の甘さが際立ってきます。この酸味は乳酸菌由来のものだそうで、発酵を止めずに仕上げるのがポイント。「だから自分で発酵具合を確認するのも楽しみなんです」。
「一杯の味噌汁プロジェクト」の活動は、味噌汁をキーにしながら「大豆の作付け体験」や「味噌づくり体験」、お寺での「寺食体験とお箸の作法体験」など、裾野をどんどん広げています。また「みそソムリエ」としては、味噌を使ったスイーツや新商品の開発など、関わる領域が日ごとに大きくなっています。そんな多彩さを見せつつも、根幹はあくまで「食育」にあると小山さん。「社会の変化がめまぐるしい時代において、それでも全ての人の体をつくるのは食。食のありかたを考えることで、人生の質をより良くしていけるようにとの想いに共感してくださる仲間にも恵まれました。多くの人が自分らしく生きていけますように」と笑顔で結んでくれました。

今回のレシピ

野菜たっぷりキーマカレー(4人分)

牛・豚合い挽き肉
250g
玉ねぎ
大½個
ピーマン
1個
にんにく
1かけ
パプリカ 赤・黄
各½個
カットトマト缶詰
1缶
みりん
大さじ1
醤油
大さじ1
味噌
25g
甜菜糖
大さじ1
カレー粉
小さじ2
1.玉ねぎ、ピーマン、パプリカは各5mm程度の粗みじん切りにする。野菜は季節によってお好みのもので代用可能(ナスやズッキーニなど)。
2.熱したフライパンにサラダ油(分量外)、合い挽き肉と、みじん切りにしたにんにくを入れて炒める。にんにくの香りがたったら1の野菜を入れ、火が通るまで炒める。
3.フライパンにカットトマトの缶詰を入れ、全体を混ぜ合わせながら弱めの中火でゆっくり煮る。傍ら、甜菜糖、みりん、醤油、味噌をボウルに入れ、味噌が溶けるまで混ぜ合わせておく。
4.2をフライパンに入れたあと、最後にカレー粉を入れて全体をなじませたら完成。

水キムチ
(4人分)

A:ベースの漬け汁
水(または米のとぎ汁)
400cc
小さじ1と½
甜菜糖
小さじ3
B:漬け汁にプラスする素材
にんにくスライス
約5g
しょうが千切り
約5g
りんご(梨や桃でも可)
¼個
C:野菜
好みの野菜
計250g程度
(白菜・大根・ニンジン・キュウリ・カブ・ミニトマト・ニラなど)
2.5g
  • 鍋にAを入れ火にかける。塩と甜菜糖が溶けたら火を止め、粗熱を取る。
  • AにBを加え、10分程度なじませる。
  • Cの野菜を全て1〜2mm程度の厚さに切る(ミニトマトはヘタを取り、洗って水気を拭き取る)。
  • 野菜に塩をまぶし、水が出るまで20分程度置く(ミニトマトは塩もみしなくてよい)。
  • 密閉できる容器に軽く水分を絞った4の野菜と2の漬け汁を入れる。
  • 直射日光の当たらない涼しい場所に半日〜1日置いて発酵させる(寒い季節は常温で2日ほど)。小さな泡が出て酸っぱい香りがしてきたら完成。
  • 冷蔵庫に移し、5日程度を目安に食べきる。

Yui×Instagramのサポーターさんが取材に参加してくれました

小山さんの活動の一つ「味噌ボールづくり体験」に参加してくださったのは、秋田県にお住まいの読者・佐藤紗季さん。秋田初のハーバリウムの講師として活躍中で、2児のおかあさんでもあります。戦国時代の携帯保存食「味噌玉」を現代風にアレンジした「味噌ボール」は、味噌にドライネギや高野豆腐をまぜて丸め凍らせたもの。お湯をかけると簡単に1杯分の味噌汁が完成します。佐藤さんは「簡単だし楽しい!家に帰って子どもたちと一緒に作ってみます」と笑顔を見せました。ココナッツや花麩、5色あられなどバリエーション豊かな計12種類のトッピングで、見た目もキュート。「砕いたポテトチップスや、刻んだ鶏唐揚げを混ぜても美味しい。味噌汁の可能性がぐんと広がります」との小山さんからのレクチャーに、佐藤さんも大きくうなずいていました。

Herbarium Arts&LaCheRIBBON認定校『Sickle Field"(シックルフィールド)』
認定講師・佐藤紗季さんが投稿してくれた記事はこちら。

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